ちなみに、「晤語(ごご)」とは「相対してうちとけて語ること」という意味です。

2016年8月18日木曜日

9月のテーマを決定しました!

 次回、9月の哲学カフェ「晤語の哲学」のテーマを決定しました。
 再度、期日や場所等も合わせてご案内いたします。


日時:9月11日(日) 14時~16時
場所:島根大学 学生市民交流ハウス FLAT
   (島根大学松江キャンパス正門進んで左手)
テーマ:「〈いいかげん〉って何?」
参加費:無料
ファシリテータ:川瀬雅也(島根大学教育学部)
参加方法:当日、現地に集合。申し込み不要。
問い合せ先:0852-32-6284(直通) 島根大学教育学部 川瀬研究室
        kawase@edu.shimane-u.ac.jp

テーマについて:
 今回のテーマは「いいかげん」です。「いいかげん」という言葉は不思議な言葉で、「イイカゲンなことを言う」という場合には悪い意味になりますが、「イイカゲンに焼き上がる」となるとよい意味になります。同じ言葉が「なおざり」という意味と「ちょうどよい具合」という意味との反対の意味をもつのです。
 なぜ、同じ言葉がこのような相反する意味を持つようになったのでしょうか。語源を調べれば何か分かるかもしれませんが、ここでは、相反する二つの意味を持つ「いいかげん」という言葉の微妙なニュアンスについて考えることで、「人生の機微」のようなものを感じ取れたらいいなぁ、などと考えています。
 ところで、いままで「いいかげん」が二つの相反する意味を持つと言ってきましたが、問題は、はたしてこの二つの意味は相反するのかどうか、ということです。一見すると、「ちょうどよい具合」と「なおざり」とは相入れないように見えますが、しかし、あまりにも厳密にピッタリ調整しようとすると、その「ピッタリ」は針の先のようなもので、いつまでたっても「ピッタリ」に合わせることができず、むしろ、ちょっと「いいかげん」に、「ゆるく」考えたほうが、「ちょうどよい具合」に容易に達するような気もするのです。そう考えると、「いいかげん」の二つの意味は必ずしも反対ではないのでしょう。
 しかし、それでもやはり、あまりにも「ゆるく」してしまうと、「好い加減」だったものがただの「いいかげん」に変わってしまうのですから、やはりこの調整には難しさがあるのでしょう。厳密すぎず、かといってゆるすぎない「いいかげん」って、どんな具合なんでしょうか。そんな生き方をしてみたいのですが・・・。