今回は中国新聞社と島根大学学生プレス研究会から、「人文学のあり方」というテーマをめぐって、取材を受けました。それぞれどんな記事に仕上がるのか、楽しみです。記事になったら、また、このブログで紹介することにいたします。
さて、2月の「晤語の哲学」のテーマを決めました。日程等も含め、再度、ご案内いたします。次回は日曜開催ですので、お間違えのないように。
日時:2月7日(日) 14時~16時
場所:島根大学 学生市民交流ハウス FLAT
(島根大学松江キャンパス正門進んで左手)
テーマ:「自由って何?」
参加費:無料
参加方法:当日、現地に集合。申し込み不要。
問い合せ先:0852-32-6284(直通) 島根大学教育学部 川瀬研究室
kawase@edu.shimane-u.ac.jp
テーマについて:
今回のテーマは「自由」。あえてオーソドックスなテーマに挑戦です。
基本的に、「自由」が問題になりうるのは、私たちの行動が社会(多くの他者)に関わるからだと言えるでしょう。本当に誰にも迷惑をかけない行為なら、誰でもが自由に行えるはずです。でも、「社会」というのは、同じ時間を過ごしている人たちばかりを指すのではありません。社会には歴史があり、伝統があります。そこから、私たちは、他者に対する迷惑とは関係なく、過去から伝わる伝統に則った行為を強いられますし、それに背くことに抵抗感を感じます。つまり、私たちの行為は、社会、他者、過去などに縛られていると言えるでしょう。
ならば、心の内面についてはどうでしょうか。外に対して行動するのではなく、心の中で何かを思っているだけなら、社会や他者に迷惑をかけることはありませんし、伝統に背くこともありません。でも、本当に、私たちは「内面の自由」を維持することができるのでしょうか。しばしば私たちの〈好み〉は外からの影響によって変わります。誰でもが、みんなが「好き」と言うものを自然と「好き」になってしまっているように思います。私たちは、自分の心の内面においてさえ、必ずしも自由ではないのかもしれません。
では、こんなに制限だらけの私たちにとって、「自由」とは何を意味しているのでしょうか。私たちの「自由」はいったいどこにあるのでしょうか。